【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第18章 パーティー×初恋×五条
そのまま。
の手首を掴んだ。
「ちょ、ちょっと」
立ち上がらされる。
「五条さん?」
困惑する。
けれど五条は何も言わない。
いつもの軽い笑顔もない。
冗談っぽさもない。
ただ。
無言のまま歩き出した。
「え、あの」
手を引かれる。
会場を横切る。
「五条さん?」
周囲の人々が振り返る。
それでも止まらない。
「ちょっと待ってください」
さすがに戸惑い始める。
だが。
五条は振り返らなかった。
会場の奥。
宿泊客用のゲストルームへ続く廊下。
足早に進む。
そして。
一つのドアの前で立ち止まった。
カードキーを取り出す。
「え?」
の心臓が嫌な音を立てた。
「五条さん?」
カチッ。
電子音。
ドアのロックが解除される。
その瞬間だった。
「――さんをどうするつもりですか?」
静かな声。
低く。
よく通る声。
二人の動きが止まる。
振り返る。
そこには。
正装姿の乙骨が立っていた。
黒のスーツ。
整えられた髪。
普段とは少し違う大人びた姿。
そして。
にこり。
穏やかに笑っている。
誰が見ても優しそうな笑顔。
けれど。
その目だけは。
まったく笑っていなかった。
「……」
空気が変わる。
は目を丸くした。
「憂太くん…!」
思わず声が上ずる。
乙骨は視線を外さない。
まっすぐ五条を見る。
「五条先生」
穏やかな声。
怒鳴っているわけでもない。
責めているわけでもない。
なのに。
妙な圧があった。
「質問しているんですが」
一歩。
こちらへ歩いてくる。
「さんを」
もう一歩。
「どうするつもりですか?」
五条の手はまだの手首を掴んだままだった。
乙骨の視線がそこへ落ちる。
一瞬だけ。
本当に一瞬だけ。
笑顔が消える。
そしてまた。
何事もなかったように微笑んだ。
「返してもらえます?」
柔らかな声だった。
だが。
その場の誰もが理解できる。
これはお願いではない。
は二人を交互に見た。
「え、えっと……?」