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まだここにいる【ワンピース サンジ】

第15章 冬島


船が見えなくなるまで、誰もすぐには動かなかった。

波の音だけが、少し大きく感じる。

「……行ったな」

誰かの声がぽつりと落ちる。

ローは視線を海に残したまま、短く息を吐いた。

「戻るぞ」

その一言で、空気が少しだけほどける。

仲間たちはそれぞれに背を向け、港の方へ歩き出した。

まだ手は少しだけ空に残ったまま、やがてゆっくり下ろされていく。

遠くで、船の白い影が小さく揺れていた。

それもすぐに、水平線の色に溶けていく。
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