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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第2章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を欲しがる II**


「じゃ、僕用事あるから」

「え、ちょっと……!」



女の言葉を無視して、僕はその場を離れた。

恵が缶に口をつける、その直前。
二人の間に何食わぬ顔で割って入る。



「お待たせー」

「あれ、レモンティー? 恵にしては可愛いモン飲んでるじゃん」

「これは、ので……」

「そうなの? 、一口もらうよー」



の返事を待たずに、恵の手から缶を奪い取る。
恵が飲むはずだったそれに、口をつけた。



「ん、甘くて美味いね」



缶を口元から離して、の方を見る。
目が合った瞬間、の顔が一気に赤くなった。

ほら。
さっきまで恵に向いていた視線が、簡単に僕へ戻ってくる。
恵とのやり取りなんて、全部忘れたみたいに。


……なんで僕、こんな大人げないことしたんだっけ。
まあいいや。
が僕の顔を見て、わかりやすく動揺している。
その反応が見たかっただけ。
そういうことにしておこう。


車へ向かう時も。
の背中に手を添えて、恵の方を振り返った。



『だめだよ、恵。手を出しちゃ』



そう教えるように、口元だけで笑って見せる。

勘のいい恵のことだ。
わざとやったの、バレたかな。


恵がのことを、ただの同級生とは違う目で見ているのは知っている。

でも、は僕のことばっかり見ているから。
そんなこと全く気付いていないけど。
かわいそうにね、恵。


ホテルのエントランスを抜けると、ちょうど車が滑り込んできた。
ドアを開け、後部座席に乗り込む。
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