第1章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を欲しがる**
「退かせよ」
「む、むり……っ」
「の声、聞きたい」
私の口元を覆っていた手が、強引に引き剥がされて。
今度は一番敏感なところを転がすように弄った。
「……っ、は、っ……あ……んん……!」
触れられるたびに、頭の芯が痺れていく。
「……だめじゃないだろ」
「あっ! ん、ぁ……っ」
やぁ、なにこれ。
声が止まらない。
こんなの、私じゃないみたい。
伏黒くんのが浴衣の襟元に触れて、左右へ開かれていく。
(え、まっ……)
裸を見られる。
そう思った瞬間、全身が熱くなった。
「っ、だめ……恥ずかしい……!」
弾かれたように両腕を交差させた。
「……暗くて見えねぇよ」
「う、そだ……絶対、見えてる……っ」
「手ぇ退かせ……見えてねえから」
本当?
本当に見えてない?
私、胸小さいし。
さっきお腹がすいて、伏黒くんに隠れてお菓子食べちゃったし。
お腹出てるかも。
でも、伏黒くんがこんなことで嘘をつくわけない……よね。
迷いながら交差した腕を少しだけ緩めると、伏黒くんの顔が近づいてきた。
え。
待って。
次は、なにされちゃうの……?
押し返さなきゃいけないのに、全然力が入らない。
伏黒くんは、さっきまで指で触れていた場所を口に含んだ。
舌で転がされて、ちゅぅっと吸い上げられる。
「ひっ……ぁあっ……だめ、ぇ……っ」
舌の動きに合わせて、腰がびくびく跳ねてしまう。
お腹の下の方もじんじんと熱い。
だめ。
こんなの、だめ。
そう思っているのに、身体だけが勝手に甘く痺れていく。
――きもちいい。
頭の中に浮かんだ言葉に、私の方が驚いた。
私に触れるこの熱い手が。
私だけを見ている深い翠の瞳が。
私の思考をぐちゃぐちゃにしていく。
もっと。
もっと触ってほしい、だなんて。
自分でも信じられないような感情が、全身に回っていく。