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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第1章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を欲しがる**


私は目を閉じたまま、ぎこちなくそのキスを受け止めた。



「んっ……」



舌が触れ合う感覚に、身体がぞわぞわした。
伏黒くんが私の肩を抱き寄せて。
それと同時に、浴衣の合わせに入ったまま止まっていた彼の手がまた動き出す。



「ぁ、そこは……っ」



素肌を直接なぞられる感覚がくすぐったい。
身をよじろうとしたのに、伏黒くんの手は浴衣の奥へ滑り込んでいく。
その手が私の胸に直接触れた瞬間――。


(あっ、し、下着……!!)


伏黒くんの動きが、ぴたりと止まった。


雨でずぶ濡れになったから、さっき洗って部屋の浴室に干したままだった。
まさか、こんなことになるなんて思っていなかったから。



「……、もしかして……下も履いてないのか?」



伏黒くんの声を聞いただけで、普段冷静な彼が驚いているのがわかった。


違う。
違うの。
彼の言いたいことがわかって、一気に顔が熱くなった。



「は、履いてるよ! 下はちゃんと履いてるもん……!」

「……」



え、引いてる?

普段から、下着つけないへんたいとか思われてる!?



「上は洗って干したけど、下は……っ、ドライヤーで必死に乾かしたの!」

「……そうか」

「だ、だから、その、露出狂とかじゃないから……!」

「……思ってねぇよ」



伏黒くんを見ると、顔が少し赤い気がする。
いや、それより胸……私の胸に伏黒くんの手が!?
心臓ドキドキしてるの、絶対伝わってる。


すると、伏黒くんの手がためらうように動いた。
大きな手で包まれて、ふにゃりと指が沈む。



「あ、んっ……」



ひゃぁ、今のなに!?
自分の声じゃないみたい。
くすぐったいのに、変な声が出ちゃう。


これ以上こんな声を聞かれたくなくて、両手で自分の口を塞いだ。



「なんで塞ぐんだよ」



私は口を塞いだまま、ふるふると必死に首を横に振る。
でも、伏黒くんは許してくれなかった。
また胸をふわふわと触られる。



「ひっ……あっ……!」



堪えきれなくて、塞いだ手の隙間から吐息がこぼれた。
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