第4章 【五条悟】勿忘草の悪魔**
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ふかふかした何かに包まれている。
そんなぼんやりとした感覚の中で、私は少しずつ目を覚ました。
「ん……」
重たいまぶたを持ち上げると、見慣れない高い天井と、グレーを基調としたお洒落な間接照明が目に入った。
「あ、れ……?」
ゆっくりと身体を起こす。
そこは無駄に広くて、モデルルームのように洗練された寝室だった。
何人寝られるのっていうくらい大きなベッドのど真ん中に、私一人。
「そうだ……」
昨日の記憶が波のように押し寄せてきた。
初仕事。
五条さん。
専属契約。
深夜のマニュアル確認。
そして――あの、とんでもないキス。
(……っ!!!)
ものすごい量の精気を流し込まれて、私、気絶したんだ。
それに、唇が触れるだけかと思ったら、舌が口の中に……。
(えっちすぎる!!)
思い出した瞬間、たまらず両手で顔を覆った。
あれだけの精気を身体に流し込まれたおかげなのか。
信じられないくらいお腹がいっぱいというか、身体の奥からぽかぽかとエネルギーが満ち溢れている感覚がする。
「……ん?」
ふと、自分の身体に違和感を覚えた。
「えっ!? 服っ……!?」
昨日着ていた『えっちな淫魔服』がない。
代わりに私が着ていたのは、真っ白で、肌触りの良い……ボタンダウンのシャツ。
しかも、信じられないくらい大きい。
私が着ると膝上まですっぽり隠れてしまうくらい、ぶかぶかだ。
袖なんて、手が完全に隠れてしまっている。
これって、どう見ても男の人の……五条さんのシャツだ。
(えっ、ええっ!? ご、五条さんが着替えさせたの!? 裸、見られた……!?)
でも、昨日の五条さんの言葉がすぐに蘇ってきた。
『だって僕、君じゃ勃たないし』
……そうだ。
私に魅力がないことは、昨日ハッキリと言われてしまったんだった。
ということは、気絶した私を着せ替え人形みたいにさっさと脱がせて、とりあえずそこにあった自分のシャツを被せただけ……?