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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第4章 【五条悟】勿忘草の悪魔**


第二条は『精気の供給について』。

ご丁寧に推奨される供給方法の図解まで載っている。
それがあまりにも……その、えっちというか、刺激的すぎて。


研修でも教わっているから、初めて見るわけじゃないんだけど。



「なになに? なんて書いてあんの?」



五条さんがひょいと手を伸ばしてきた。
長い腕のせいで、ソファから腰を上げてもいないのに、一瞬でバインダーまで届いてしまう。



「み、見ないでください! 私が読みますから!」

「いいじゃん、契約者なんだし。僕にも知る権利があるよ?」

「そ、それはそうですけど……っ!」



私が抵抗する間もなく、五条さんがバインダーの端を掴んだ。
引っ張り返そうとしたけれど、力では全然敵わなくて、あっさりとマニュアルは五条さんの手の中へ奪われてしまう。



「えーっと。『精気の供給について』……ふむふむ。契約者は、定期的に精気を供給する義務を負う。……なるほどね」

「あ、あの……!」



私は、たまらず口を挟んだ。



「さっき五条さんは、精気を取って人に害を与えるなら、いけないことだって……」

「ん? ああ。でも、専属契約を結んだんだから仕方ないでしょ」



五条さんは悪びれる様子もなく、あっさりと肩をすくめる。



「それに、僕は普通の人間よりずーっと精気が多いと思うよ。にちょっとやそっと吸われたくらいじゃ、ぜーんぜん疲れないから大丈夫」



そう言って、五条さんはページをめくり、私が一番隠したかった『推奨される供給方法』の項目へ視線を移した。



「『なお、効率的な精気の抽出には、粘膜接触、および体液の交換が強く推奨される』……へえ?」



そんな淡々と読み上げないでください!

顔から火が出そうで、誤魔化すように後ろで尻尾をぐるぐると丸めていると、五条さんがバインダーから顔を上げた。



「これってつまり……セックス、ってことだよね?」

「っ、ひゃっ……!」



はっきりと口に出されて、変な声が出てしまった。



「何恥ずかしがってんの。淫魔でしょ?」

「そ、そうですけど……!」



そうだけど。
淫魔なんだけど。

いざ自分がするのだと思うと、心臓が口から飛び出しそうだった。
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