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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第4章 【五条悟】勿忘草の悪魔**


頭の角。
背中の羽。
抱きしめた尻尾。
会社支給の、えっちな黒い服。

上から下まで遠慮なく眺められて、居心地が悪い。



「な、なんですか……」

「ふーん、なるほどね」



何がなるほどなのか、全然わからない。



「悪魔って、本当に角とか生えてるんだなって」

「ひゃっ」



五条さんが不意に、私の角に軽く触れた。



「硬いんだね、これ」

「角なので……」



次に、その手が背中の羽へ伸びて、羽の先をそっと摘ままれる。



「羽も本物? ドンキで買ったとかじゃなくて?」

「なっ!? 本物です!」

「へえ。じゃあ、飛べるんだ?」

「もちろんです」



そう得意げに答えると、胸に抱えていた尻尾の先が五条さんの方へぴくりと動いた。



「これも本物?」



五条さんが尻尾の先を指でつまんだ、その瞬間。



「……っ、ひゃん!?」



慌てて自分の口を押さえる。

今、なんかぞわぞわってした。
変な声出ちゃった。
は、恥ずかしい……。



「尻尾、敏感なんだね」

「び、びっくりしただけです!」

「へえ。じゃあ、もう一回」

「だめです!!」



尻尾を背中の後ろに隠すと、五条さんはケラケラと笑っている。


うぅ、何この人。
ひどい。
この人、絶対に意地悪だ。

今のところ笑われてしかない。


こんな人から、本当に精気をもらえるのだろうか。

失敗したら、部長に怒られる。
せっかく教えてくれた先輩も呆れさせてしまう。


それに、精気をもらえなければ、私は――。


(……どうなるんだっけ)


思い出そうとしても、頭の中にぽっかり穴が空いたみたいに何も出てこない。


その時、五条さんの笑い声がふっと止まった。
顔を上げると、彼は何かを考えるように顎へ手を添えている。
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