第3章 【伏黒恵】君に響くカンパニュラ**
吸って、吐いて。
また少しだけ吸って、吐く。
俺を締めつけていた力が徐々に緩んでいく。
それでもまだ痛いのか、の目には新しい涙が滲んでいた。
このまま時間をかけた方が、余計につらいのかもしれない。
シーツを握っていたの指に、自分の指を絡める。
「悪い……もう少しだけ、我慢してくれ」
俺はを抱き寄せて、一息で奥まで腰を沈めた。
繋いだ手に、痛いくらい力がこもる。
「…………ッッ!!」
「……っ、、全部、入った……っ」
そう伝えると、浅く息をしていたがふにゃっと笑った。
痛かったはずなのに。
怖かったはずなのに。
俺を受け入れられたことに安心しているみたいだった。
「……っ」
くそっ……なんで俺たちは付き合ってないんだよ。
俺だけのものにしたい。
好きだって、言いたい。
俺でいっぱいにしたい。
そんなことばかりが、さっきから頭の中を埋め尽くしている。
「……動くぞ」
まだ強張っている内側を優しく慣らすように。
まずは浅く引き抜いて、奥へと腰を動かした。
「……っ、……っ、」
だんだん、の吐息が変わっていく。
さっきまで痛みに詰まっていた息が、熱を帯びて、甘くこぼれる。
硬く瞑っていた目元も、とろんと緩んでいた。
「……痛いの、どっかいったか?」
俺が尋ねると、は俺の腕を二回叩いた。
それから、自分から腰をすり寄せてくる。
……っ、マジで、勘弁してくれ……。
止まんなくなるだろ。
優しくするって、決めてたのに。
俺はの腰を掴むと、堪えきれずに、さっきより深く腰を打ち込んだ。
「…………ッッ!?」
の目が大きく見開かれる。
同時に、内側がきゅうっと俺を締め付けた。