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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第1章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を欲しがる**


「……じゃあ、次な」

「うん」



はまだ申し訳なさそうにしていたけど、ようやく納得して缶に口をつけた。



「……おいし」



ふにゃっと笑って、ようやくいつもの表情に戻った。
五条先生を見てあんな顔をしているより。
今みたいに、こうやって笑っている方がずっといい。


がふと思いついたように俺を見る。



「あ、伏黒くんも飲む?」



そう言って、なんでもないことみたいに缶を差し出してきた。
さっきまで自分が口をつけていた缶を、当然みたいな顔で。


いや。
普通に考えて、それは……間接キスだろ。
こいつは、気にしないのか。



「もしかしてレモンティー嫌いだった?」



が、缶を引っ込めようとする。
その手が離れていく前に、俺は缶に指をかけていた。



「……伏黒くん?」

「いや…………飲む」

「うん? はい、どうぞ」



そうだよな。
別に、そんな大したことじゃない。
回し飲みくらい、普通にする……よな。


けれど、飲み口を見た瞬間、手が止まる。
さっきまで、の唇が触れていた場所。
そこに自分が口をつけるのだと思うと、妙に意識してしまう。


は、俺がなかなか飲まないのを不思議そうに見ていた。


(なんか……俺だけ意識してるのが、馬鹿みたいだ)


自分に呆れて、ため息が出る。


もういい。
そう思って、缶を口元へ運ぼうとした――その時だった。
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