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【刀剣乱舞】神様に恋した猫【完結】

第4章 見えている奴は、見て見ぬふりをするな。


だが否定はしない。

「なあ」

少し声を落とす。

「お前さ」

ほんの一瞬だけ真面目な顔になる。

「また、“見送る側”やる気か?」

その言葉は、静かに刺さる。
あえて続ける。

「守れなかったやつのこと、まだ引きずってるくせに」
「……やめろ」
「じゃあやめさせろよ」

間髪入れずに返す。

「その子が削れてるの、止めろ」

ヒスイを見る。
目が合う。
逸らさない。

ああ、分かってる顔だ。
この子は自分で止まらない。

「できないなら――」

視線を戻す。

「関わるな」

ぴたり、と沈黙が落ちる。

風が吹く。
葉が揺れる。
誰も動かない。

やがて。

「……俺に指図するな」

低く、吐き捨てる。
けれど。

(……揺れてるな)

分かる。
十分すぎるくらい。
だからそれ以上は何も言わない。

「ま、好きにしろよ」

くるりと背を向ける。

「ただし――」

最後に、軽く手を振る。

「次は、見逃さねえぞ」

それだけ残して、歩き出した。
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