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緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】

第6章 赤髪の生誕祭  ―月の光と蜜の舞―


「今のあいつが一番執着してるのはお前だ。高価な宝剣を贈られるより、お前が『自分のため』に悩んで用意した何かの方が、あいつを狂わせる最高の贈り物になるだろうぜ」


ベックマンの言葉に、の胸がトクンと跳ねた。
自分にしか贈れないもの。
シャンクスが心から喜んでくれるもの。


「島に着いたら、俺が少し時間を稼いでやろう。お前は自分の目で、あいつに相応しいものを探してこい」


「……はい! ありがとうございます、ベックマンさん!」


は深く頭を下げると、期待と緊張が入り混じった表情で、次の島への航路を見つめた。
彼をもっと自分に溺れさせるようなプレゼントとは一体何なのかーー。








賑やかな市場の喧騒の中、はヤソップを伴って歩いていた。
シャンクスに「一人で出るな」と厳命されていたためだが、ヤソップは彼女の真剣な横顔を見て、軽口を叩きながらも根気よく付き合ってくれていた。

だが、宝石、酒、装飾品……どれを手に取っても、今のシャンクスに相応しい「特別な何か」には思えない。


「そんなに肩肘張らなくても、お頭ならお前の笑顔だけで満足しちまうと思うぜ?」


「ヤソップさん……でも、私らしい何かを届けたいんです」


焦りが募る中、広場の向こうから陽気な音楽と、地響きのような歓声が聞こえてきた。
二人が人だかりを割って進むと、そこでは煌びやかな衣装を纏ったショーダンサーたちが、情熱的なステージを繰り広げていた。


その躍動感溢れる動きと、観客を魅了する瞳。
それを見た瞬間、の脳裏に電撃が走った。



(……これだ!モノじゃなくて、私自身を贈ろう)



かつて、島で踊り子として生きていた頃の記憶が蘇る。
男たちに媚びるためではなく、ただ一人の男、自分を救い出し、狂おしいほど愛してくれたシャンクスのために舞う。


彼の前で一度も披露したことのない、自分自身の本当の姿。



「ヤソップさん、私、これにします。……衣装を探すのを手伝ってください!」



決意を固めた彼女は、市場を駆け巡って踊り子用の薄布と煌めく装飾品を買い揃えた。


それらを包みに隠し、夕暮れ時にようやく船へと戻ったが、待っていたのは予期せぬ冷気だったーー。



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