緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】
第3章 欠けた左腕と、蜜の体温
「……あ」
シャンクスの口から、情けないほど間の抜けた声が漏れた。
失った左肩には彼女の羽織を羽織り、右手は自身の猛り狂う熱をしっかりと握りしめたまま。
男は今この瞬間、人生最大の失態を犯していた。
普段なら、扉の向こうから近づく気配など察知できるはずだった。
だが、禁酒のストレスと彼女の「蜜」の香りに酔いしれた脳は、あまりに愚鈍に一箇所に集中しすぎていた。
「あー……いや、これは……その、だな……」
シャンクスの額から滝のような汗が流れる。
握った右手を離すべきか、それとも隠すべきか。
思考が完全にフリーズしている。
一方のは、入り口で驚愕で目を見開いていた。
視線はシャンクスの顔から、彼が羽織っている自分の上着へ、そして……その右手に握られた「モノ」へと吸い寄せられていく。
山賊たちの醜悪なそれとは比較にならない、力強く、猛々しい質量。
脈打つ血管が浮き出し、男としての生命力が溢れ出しているそれを、シャンクスは片手で必死に御していた。
「……シャンクス、さん」
「……おう」
「それ……片手じゃ、大変じゃありませんか?」
「え……?」
想定外の言葉に、シャンクスが眉を上げた。
は顔を真っ赤に染めながらも、逃げ出すどころか一歩、また一歩とベッドへ近づいてくる。
その瞳には、羞恥を上回るほどの「献身」が宿っていた。
「私のせいで、左手が……ないから。自分でやるのも、きっと……不自由、ですよね」
「いや、、それは解釈がちょっと飛躍しすぎじゃねェか!?」
「手伝います。私に、やらせてください」
彼女はベッドの脇に膝をつくと、震える手を伸ばした。
シャンクスの右手に、彼女の白く細い指が重なる。
その瞬間、シャンクスの喉から短い呼気が漏れた。
「……いいのか。お前、こういうのは……その、嫌じゃないのか」
「シャンクスさんのためなら、私……何でもしたいんです。……いいですか?」
上目遣いで見つめられ、シャンクスはもはや拒絶する言葉を失った。
もとより彼女の指先が触れた瞬間、すでに理性の糸はぷつりと音を立てて切れていた。
「……ああ。……頼む」
観念してシャンクスが右手をどけると、そこには彼が独りで昂ぶらせていた熱りがあらわになった。