緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】
第2章 落日の蜜、始まりの鐘
鏡に映った自分の姿は、目を背けたくなるほど無惨だった。
男たちの欲望が混じり合い、悪魔の実の蜜と溶け合って、白濁した粘液が絶え間なく溢れ落ちている。
(……汚い。全部、出さなきゃ)
彼女は熱い湯を浴びながら、震える指を自身のナカへ差し込んだ。
山賊たちが吐き出した不浄なものを、掻き出し、洗い流す。
指が粘膜に触れるたび、つい数時間前まで繰り返されていた蹂躙の感覚がフラッシュバックし、胃の底から込み上げる吐き気を堪えた。
丁寧に何度も肌が赤くなるまで身体を擦り、ようやく独特の濃厚な匂いが薄れた頃、彼女は用意されていた清潔な服に身を包んだ。
身体を清め終えた彼女が、吸い寄せられるように医務室へと向かうと、扉の向こうから押し殺したような低い唸り声が漏れ聞こえてきた。
「……ッ、ぐ、うう……っ!!」
それは、いつも余裕を崩さないシャンクスの声だった。
麻酔も満足に効かないほどの激痛なのか、あるいは失った肉体の欠落感に抗っているのか。
「お頭、動くな! 血管を繋がなきゃならねェんだ!」
「わかってる……っ、やってくれ……ッ!!」
扉越しに伝わってくる、生々しい肉の焼けるような匂いと、鉄の臭い。
は扉に手をついたまま、その場に崩れ落ちそうになった。
自分が甘い香りを放つ「獲物」でなければ。
自分がもっと強ければ。
こんなにも優しい人たちの日常を、腕を、奪わずに済んだはずなのに。
「シャンクス、さん……」
医務室の重い扉に身体を預け、はただじっと床の一点を見つめていた。
扉の向こうから聞こえるシャンクスの苦悶に満ちた唸り声が、彼女の心臓を直接握りつぶすように響く。
「……身体は大丈夫か。少しは落ち着いたか」
不意に上から降ってきた低い声に、肩がびくりと跳ねた。
見上げると、そこには壁に背を預け、紫煙を燻らすベックマンがいた。