緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】
第10章 花の誘惑
「だったら、その花自体がこの世から無くなっちまえば、何の問題もねェよな?」
「な……何だと……?」
「そう大きくもねェ島で、抵抗できねェ女ばかりを狙って襲う悪趣味な動植物だ。ベックに調べさせたら、根っこの居場所なんてすぐに見つかってよぉ。――お前らが地下でベックに可愛がられてる間に、俺の仲間たちが、島の中心にある親玉ごと綺麗さっぱり焼き払っちまったさ」
「ば、馬鹿な……っ! あの巨大な人喰い花を、たった数時間で……!?」
絶望に顔を染める兄弟に向かって、シャンクスは刀を肩に担ぎ冷たく笑う。
「をあんな目に遭わせた元凶だ、容赦なく報復させてもらった。……さぁ、これで言い訳の材料は全部消えたな?」
「ひ、ひぃぃぃっ! 助けてくれ! 悪かった! 俺たちが悪かったからぁ!!」
「嫌だ、死にたくねェ!! 助け——」
二人の男が最期の悲鳴を上げようとした、その瞬間。
「地獄で、今まで汚してきた女たちに詫び続けな」
眩い閃光と共に、シャンクスの剣が一閃された。
ドンッ、と二つの重い肉塊が床に崩れ落ちる音が響き、倉庫内は完全な静寂に包まれる。
シャンクスは一滴の返り血も浴びることなく、慣れた手つきでグリフォンの血を払うと刀を鞘へと収めた。
「終わったな、お頭」
タバコの煙を吐き出しながら、ベックマンが静かに言う。
「あぁ。汚ェ血で船が汚れたな……。おい、お前ら、ここを綺麗に片付けとけよ」
控えていた若いクルーたちに短く指示を出すと、シャンクスはすっきりと晴れた顔で地下倉庫を後にした。
愛するを汚した害悪をこの手で完全に排除した男は、彼女の待つ暖かい自室へと優しい足取りで戻っていくのだった——。