緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】
第10章 花の誘惑
「おっと。船長さん、目が覚めたかい?」
男はいつもの気さくなマスターの顔を作り、通路で頭を押さえているシャンクスに声をかけた。
「嬢ちゃんなら、飯を食い終わった途端に気持ちよさそうに眠っちまってよ。カウンターから落ちそうになって危なかったから、店の奥のソファーに運んで寝かせてあるぜ」
「……あぁ、そうか。わざわざすまねェな、マスター」
シャンクスはそう言って男に感謝を伝えた。
しかし、普段ならどれだけ酒を飲んでも平気なはずの自分の頭や身体が、鉛のように重だるく感じられることに彼は内心で強い違和感を抱いていた。
おかしい。
ただ酒を飲んだだけで、ここまで意識を飛ばして身体が動かなくなるなんてことがあるか。
シャンクスは鋭い視線を一瞬だけ店内に走らせると、まだ眠り続けるの元へと重い足取りで歩みを進める。
「おいおい、そんなに怖い顔すんなよ。朝までその発情状態の嬢ちゃんを、満足するまで抱き潰したんだろ?」
男は身体の重だるさに訝しむシャンクスの視線をまともに受けながらも、なんでもない事のように言いながら笑った。
「あの花の毒に犯された身体を相手に、何度も何度も限界まで腰を動かしてたんだ。そりゃあ底なしの体力の船長さんだって、後からドッと疲れが溜まるに決まってるさ! 気が緩んで深く寝落ちまっただけだよ」
男のそのもっともらしい言い訳に、この島の生態系に疎いシャンクスは「……まあ、そんなもんか?」と、重い頭を押さえながら納得した。
酒に何かを盛られたという確証がない以上、昨夜の自分の猛烈なハメ狂いっぷりを考えれば、確かに疲労が限界を超えていたと言われれば否定はできなかった。