緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】
第10章 花の誘惑
フラワーアイランドで一番大きな酒場は、赤髪海賊団によって貸し切られていた。
天井からも色鮮やかな花々が吊り下げられた開放的な店内は、クルーたちの豪快な笑い声と楽器の賑やかな音色で満たされている。
「お嬢、こっちのピンク色のお酒も美味いぜ!」
「いやいや、この蜜をかけたタルトが絶品だ!」
新入りのクルーたちに囲まれながらは島特産の珍しいお酒や、花蜜をふんだんに使った料理を堪能していた。
そこへ、大きな樽を抱えた恰幅の良い店主の男が、自慢げに話しかけてくる。
「どうだい、海賊の皆さん! この島の花蜜は、世界で一番甘くて美味いと評判なのさ。どんな高級な砂糖も、うちの蜜の足元にも及ばねェよ!」
「はい、本当ですね!どの蜜も 濃厚なのに後味がすっきりしていて、すごく美味しいです!」
が目を輝かせて同調すると、店主は「だろ、お嬢ちゃん!」と嬉しそうに顔を綻ばせる。
すると、その横でジョッキを傾けていたシャンクスが、ガハハと豪快に笑いながら会話に入ってきた。
「確かに、この島の蜜はどれも甘くて美味かったな!」
「お、アンタもそう思うかい?」
「あぁ! ――だがよォ」
シャンクスはニヤリと口元を歪めると隣に座るの腰をグイと引き寄せ、自慢するような口調で言い放った。
「俺は、が身体から出す蜜の方が、何百倍も甘くて世界一美味いと思うぞ!」
「っっっっっ~~~~~!?!?!?」
酒場に一瞬の静寂が訪れた。
次の瞬間、の顔は爆発したように真っ赤に染まった。
昼間の下着屋の比ではない。
今度はよりによってクルー全員と初対面の店主の目の前で、とんでもない事を暴露されたのだ。
「シャ、シャンクスさんっっ!! 何を言ってるんですか、バカ、大バカ!! もう黙ってください!!」
恥ずかしさのあまり涙目で彼の口を手で塞ごうとするが、シャンクスは悪びれもせずケラケラと笑っている。
一方、事情を察したクルーたちは「お頭ぁ! 宴会の席でまたノロケかよ!」「店主さん気にしないでくれ、うちのボスは絶倫のバカなんだ!」と大爆笑。
だが、純粋な店主の男は、顎に手を当てて本気で興味深そうに目を輝かせた。