緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】
第7章 毒と蜜の独白
甲板に出た途端、を待ち受けていたのは野郎どもの遠慮のない視線と、ニヤニヤとした笑い声だった。
「おーおー、ちゃん。今朝もお遅いお出ましだなァ!」
「なんだか最近、ますます色っぽくなっちまって。……お頭に相当可愛がられてるんだな?」
ヤソップが肩を竦め、ラッキー・ルウが肉を頬張りながら「顔、真っ赤だぞー」と追い打ちをかける。
「……っ、そんなこと、ないです! ただ、ちょっと寝坊しただけで……っ」
顔を伏せて早足に通り過ぎようとするが、隠しきれない首元の痕や、どことなく艶を帯びたその立ち居振る舞いが、事実を何よりも雄弁に物語っていた。
クルーたちは彼女の反応が面白くてたまらないといった様子で、さらに畳み掛ける。
「いやいや、隠せねェって。今朝も、お頭に散々絞られた後だろ?」
「昨夜も朝方も、お頭の部屋から可愛い鈴の音が鳴り止まなかったしなァ!」
「も、もう! やめてくださいっ!!」
羞恥で爆発しそうなが、顔を真っ赤にして立ち尽くしていた、その時。
「おいおい、野郎ども。それ以上は可哀想だから、虐めてやるなよ」
聞き慣れた朗らかな声と共に、シャンクスが悠然と歩み寄ってきた。彼はごく自然な動作で、の肩を抱き寄せ、保護するように自分の体へと引き寄せる。
その余裕たっぷりな英雄の帰還といった風情に、一瞬の静寂の後、甲板全体から凄まじいツッコミが飛んだ。
「「「お前が言うな!!!」」」
ベックマンまでもが呆れ果てた顔で「元凶がどの口で言ってやがる」と吐き捨てる。
「はははっ! なんだよ、俺はこいつを庇ってやってるんだぜ?」
「お頭が一番の『虐めっ子』だろうが! が死にそうな顔してんのは全部あんたのせいだろ!」
「ひっでェ言い草だな。俺はただ、愛情を注いでやってるだけだ!」
シャンクスは笑いながら、腕の中のの耳元に、周囲に聞こえないような低い声で囁いた。
「……ほら、皆が認めるくらい、お前は俺の女になったってことだ。嬉しいだろ?」
「……っ、全然、嬉しくないですっ……バカっ……!!」
羞恥に耐えかねて彼の胸に顔を埋めると、それを愛おしそうに、そして誇らしげに抱きしめる赤髪の船長。