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SixTONES 短編集

第10章 本当に欲しかったのは*💙


でも最近、現場終わりにスマホを見る回数が増えてる。あいつから連絡がないと、なんとなく落ち着かない。

『今日は忙しい』

それだけのメッセージに思わず舌打ちする。
他のやつを呼べばいい。そう思って連絡先を開くけどすぐに閉じる。
なんか違う。欲しいのは“他の誰か”じゃない。
あいつの、の玄関でのちょっと不機嫌な顔とかキスの前に一瞬息止める癖とか「今日だけだから」って毎回言う声とか。
言ったらマジで引かれるくらい細かいところまで覚えてる。それが当たり前になってる。でもこの気持ちは認めたくない。
だから今日もそっけなく短くいつものメッセージを送る。

『暇?夜、来れる?』

“会いたい”とは言わない。言ったら俺の負けみたいでダセェじゃん。

既読がつくけど、返事はすぐに来ない。
もし来ない夜が増えたらどうする?ってふとよぎる。いなくなるとか考えたくもない。孤独に潰されそうになるから。

だけどさ、来るよ。あいつは俺を好きだから。

––でも、もし本当にいなくなったら?
その時初めて気づくんだろうな。
“都合いい存在”じゃなくて、俺のほしかったそのものだったって。
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