第4章 ないものねだり*💙
別の日、夕方に短いメッセージ。
『もうすぐ仕事終わる』
いつもなら『おつかれ』とかスタンプくらいくるのに、それだけ。
既読はすぐつくのに、返事はない。
テレビをつけたらちょうど出演してる番組の予告CMが流れてる。
笑ってる。
メンバーと肩組んで、楽しそうに。
その顔を知ってるから余計に苦しい。
――ああいう顔、私には絶対にしてくれない。
しばらくして、やっと通知が鳴る。
『今から来る?』
いつもの呼び出し。“会いたい”って送ってくれたら。そんなことは叶わないことはわかってる。行かないって選択肢もあるのに、また指が勝手に動く。
『行く』
送った瞬間、またため息をつく。苦しい。