第4章 アフレッタンドに駆り立てられる【もう一度〜死滅回游について】
『私――【天元】、【星漿体】、そして【六眼】――これらは全て因果で繋がっている』
羂索は過去に二度、【六眼】の術師に敗れている。
二度目の羂索は徹底しており、【星漿体】も【六眼】も全て生後一月以内に殺した。
それでも、同化当日に【六眼】と【星漿体】は現れた。
「つまり、五条先生が今回 封印されたのは ただ強いからという理由だけでなく、過去の経験から封印へと方針を変えた結果ということですか」
『そう。そのために【獄門彊】の捜索したのだ。【六眼】持ちは、同時に二人は現れないからね。だが、十二年前……予期せぬことが起こった』
――禪院 甚爾の介入。
ビクッと星也が息を呑み、真希が眉を寄せて反応を示す。
「甚爾……あのタコみたいな呪霊の領域で詩音を刺した人……」
「あぁ。禪院のじいさんがそう呼んでたな」
伏黒と詞織も知っているようで、「誰?」と聞いてみたが、会ったのはそのときだけのようで、よくは知らないのだと言う。
『【天与呪縛】のフィジカルギフテッド――その中でも特異な“完全”に呪力から脱却した存在だ。呪縛の力で因果の外に出た人間が、私たちの運命を破壊してしまった』
そして、そこにいたのは【呪霊操術】を持つ少年――意図せず、【獄門彊】以外のピースが全て揃った。さらに六年前にその【獄門彊】も羂索の手に渡ったらしい。
「なら、【死滅回游】は何のために行われるんですか?」
そう尋ねる星也の声は微かに震えていた。
『【死滅回游】は、同化前の“慣らし”だよ。【星漿体】以外との同化は不可能ではないが、現時点では高確率で不完全なものとなるだろう』
【死滅回游】は泳者の呪力と結界と結界で結んだ境界を使い、この国の人間を彼岸へ渡すというのが本質の儀式。それを慣らしとし、天元との同化を始めるつもりらしい。