第4章 アフレッタンドに駆り立てられる【もう一度〜死滅回游について】
「あとで迎えに来る。もう少し待っててくれ」
固く閉ざされたシャッターに触れ、彼も後を追ってきた。
昇降機を見つけ、全員で乗り込む。それから降りると、前方には三つのトンネルがあって、床には大量の血痕が飛び散っていた。
「血痕……? 何かあったのか?」
「十二年前にここで大きな戦いがあったんだ。九十九さんはご存知でしょう?」
「そうか、君も立ち会ったんだったね。今 思えば、全ての歪みは あのときから始まったのかもしれない」
大きな戦い……? どれほどのものだったか知らないが、立ち会ったって……十二年前なら星也は幼い子どもではないか。
本当にすごい人なんだな、星也は。
互いに顔を見合わせて通じ合う星也と九十九に、虎杖たちは首を傾げる。気にはなるが、じっくりと話を聞いている暇はない。
「さぁ皆、本殿はこの先だよ」
トンネルを出て、九十九は即座に「クソッ」と悪態を吐いた。そこに広がっているのは、白一色の空間……それだけ。
「何もねぇ⁉︎」
「これが本殿?」
伏黒と共に、虎杖は戸惑いの声を上げる。
「……他に似た場所があって、ここは違う場所、とか……?」
詞織の言葉に、星也が「それはない」と否定した。
「戦闘の痕跡があるんだ。仮に似た場所があったとしても、ここが僕たちの目指していた【薨星宮】なのは間違いない。理由があるとしたら、僕たちを拒絶しているかとか……アポもないし、突然の訪問だからね」
「拒絶されているのはアタシたちっていうよりは、アタシかもしれない」
天元は現(うつつ)に干渉しないが、【六眼】を封印された今なら接触が可能だと踏んだんだが……。
星也に続け、見通しが甘かったかもしれない、と九十九が眉を寄せる。