第3章 胸を突き刺すドロローソ【執行~あの場所】
「大人しくしててくれ。邪魔するなら殺す。それより 直哉さん、辛そうですね」
脹相から直哉へ視線が移動した。同時に乙骨も直哉へ視線を向ける。
「オマエら、揃いも揃って……俺を見下ろすなや!」
地に這いつくばりながらも、直哉は鋭い目つきで乙骨と星也を睨みつけた――そのとき、ふらりと直哉の頭が揺れ、その場に嘔吐する。
「な……なんやこれ……毒⁉ 【赤血操術】にそんな効果……」
直哉の反応に、星也が脹相へ視線を投げかけてきた。
「君、受肉体だろう。大方、【呪胎九相図】――盗まれたのは一番から三番。二番と三番の死亡は確認されているから、君は一番の脹相。違うかな?」
全てその通りだが、肯定するのは癪なので、脹相は無言を返す。
口も回らなくなったのか、それでも直哉の眼光だけは鋭い。
「直哉さん、治しましょうか? 知ってると思いますけど、星也さんなら【反転術式】で他人も治せますよ」
「は……?」
「その代わり、悠仁の死はあなたの口からも上に報告してください。この条件で“縛り”を結んでもらえるなら、すぐにでも治療しましょう」
* * *