• テキストサイズ

夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中

第22章 トレモロに跳ねる心音【呪胎戴天-伍-】


 宿儺に吹き飛ばれた虎杖が元の場所へ急いで戻ると、上空から落下した華が地上に叩きつけられ、グチャッと音を立てた。
 それから間もなく詞織も落下し、その後を伏黒が追いかける。

 何が起こってるんだ?

 どうしてこうなった?

 もうすぐ伏黒の姉が【死滅回游】を抜けて、五条の封印も解けて、全部 終わるはずだっただろ。

 一瞬 静まり返った思考が混乱の渦を巻く。けれど、それも極まれば脳は怒りに熱く燃えた。

 衝動のままに地面を蹴り上げて跳躍し、宿儺のいるビルへと飛び上がる。

『……まだいたのか』

 煩わしそうに眉を寄せる宿儺へ、虎杖は拳を振り上げた。





「宿っ、儺ぁああ"ぁ"ぁ"――っ‼︎」





 振り下ろした拳がビルを突き破り、宿儺もろとも虎杖は地上へ落ちる。それでも虎杖は本能と衝動のままに、割れたコンクリートを掴み、宿儺へ投げつけた。

 さらにコンクリートを避けた宿儺の背中へ、力任せに引き抜いた道路の標識を叩きつける。だが、それも避けられ、虎杖の顎へ宿儺の鋭い蹴りが入った。

『なるほど、そういうことか。羂索め、気色の悪いことをする』

 何か一人で合点がいったように宿儺は頷くが、そんなことはどうでもいい。

「オマエは! オマエたちは! どうして普通に生きられない⁉︎ どうして不幸を振り撒かずにはいられないんだ‼︎」

 叫ぶように問いただしながら、虎杖は追撃を仕掛けるべく踏み出す。そこへ、ピシッと不可視の一閃が放たれ、虎杖の肩に裂傷が走った。

 思わず足を止めて地面に伏せた虎杖を前に、宿儺はポケットに手を入れて悠然と佇む。
/ 487ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp