夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第16章 束の間 奏でるクリシェ【仇名/直接会談】
五条の封印を解くには“天使”の協力が不可欠。
協力の条件は【堕天】という泳者を殺すこと。
そして、【堕天】は宿儺――つまり、自分だ。
ギリッと奥歯を噛み締める三人の音が聞こえてくるような気がした。
沈む三人の様子に、さすがの華も怪訝な表情をし、髙羽も「どした どした?」と首を傾げている。
しかし、なぜ宿儺はわざわざ口止めをしてきたんだ?
【堕天】の話は今回 初めて聞いた。聞かなければ、自分は宿儺と【堕天】を紐づけて考えることはなかっただろう。
つまり、宿儺が防ぎたかったのは、虎杖 悠仁が【宿儺の器】であると“天使”に知られること。
それだけ、宿儺は“天使”を警戒している。
もしかして、“天使”には復活の余地なく“完全に”宿儺を殺すだけの力があるのか?
――『断言する。奴に自死する度胸はない』
そう、少年院で宿儺が伏黒に言っていた言葉を思い出す。
まだナメているのか?
こちらは一回 死んでやったのを忘れたのか?
点は溜まった。津美紀は助かる。
だから、伏黒も星也も詞織も もう大丈夫だ。
100点を持っている乙骨や秤たちがルールを追加しない理由は分からない。
だが、それが終わったら――死んでやるよ。
自分が死ねば、宿儺の指の半分以上は消える。それに、【堕天】を殺すという“天使”の目的も達成され、五条も復活する。
――だったら安いものだ。
生きる覚悟はあのときに決めた。
でも――死ぬ覚悟はもっと前から決めてある。
* * *