夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第16章 束の間 奏でるクリシェ【仇名/直接会談】
「だったら、俺たちを結界の外に出すこともできるのか?」
『それは厳しい』
伏黒が問いを重ねるものの、答えは「否」だった。
『神ノ原 星也は例外中の例外だ。神ノ原一門の「変質しやすい」特異な呪力の性質と緻密な呪力制御が合わさり、華の呪力と同調したことで結界を抜けた。もし君たちに同じことができるのならば、結界の出入りも可能だが』
無理だ。そんな呪力の性質など持たないし、星也と同等かそれ以上の呪力制御ができる者など、五条や星良くらいしかいないだろう。
詞織も神ノ原一門の術師で、【反転術式】を使えるほど呪力操作に長けているが、星也たちに遠く及ばない。
『君たちの事情は神ノ原 星也から聞いている。【獄門疆】と呼ばれる特級呪物の封印の解除だろう?』
「できるのか?」
無意識に声が強張る。伏黒と“天使”のやり取りを、星也は黙って静観していた。
『――可能だ』
“天使”の答えに、詞織が肩を震わせて喜びを露わにする。そんな彼女の細い肩に触れ、達成感を分かち合うように虎杖と軽く互いの拳を打ち合わせた。
順調だ。これで五条も復活する。
順調すぎて怖いくらいだ。
そこへ、“天使”が『ただし』と続けた。