夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第16章 束の間 奏でるクリシェ【仇名/直接会談】
「恵がそれで安心できるなら構わない」
乙骨や秤とはまだ連絡を取る手段がないため、この場にいる泳者の得点のみを星也に集めた。その際、髙羽と華には得点移動が可能なように1点だけ残しておく。
《神ノ原 星也》
得点:212 変更:00回
滞留結界:東京第1
星也に得点が加算され、ようやく安心できた。
これで、この先 自分に万一があったとしても、津美紀を助けることができる。
目標達成が目の前まできている高揚感に、伏黒は震えそうになる手を握り締め、気持ちを宥めた。
「星也さん、そろそろ聞いてもいいですか? 来栖のこと。それに、どうして第2結界にいるはずの二人がここにいるのか」
――来栖は、自分たちが探していた“天使”なのか?
睨むように華を見据え、ゴクリと緊張から唾を飲み込む。
「恵……」
『“天使”は私だよ』
華の頬に口が開き、女性のような高い声音が星也を遮った。
その光景に、伏黒や詞織、髙羽が息を呑む。虎杖も「あ、お揃い」と目を丸くしていた。
『女の子をそんなに睨みつけるもんじゃない』
「そうですよ。顔が怖いです」
軽く諌められた伏黒は、深く息を吐き、椅子に深く腰を掛け直す。
『神ノ原 星也と共に私を探していたのなら、君たちも私の術式に関しては知っているね? 術式の消滅は封印を含む結界術も対象だから、私たちは結界を自由に出入りできる』
「兄さまもあなたが?」
『そうだ』
詞織の問いに、“天使”が短く答えた。