夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第15章 わずかに見えてきたスペランド
「あの二人、伏黒のベッドのとこで何 話してんだろ」
「さぁ、何だろうね」
風呂を終えたはずの詞織は、なぜか女子部屋へ行くことなく こちらの部屋へ来た。そして、さらに華までやって来たのだ。
虎杖は「部屋で休まないの?」と聞いたのだが、詞織はいつにも増して抑揚のない声音で、「いい」とだけ返してきた。
「詞織はあぁ見えてコミュニケーション能力は低くない。来栖さんとも仲良くやれると思うよ」
確かに。あれだけ表情筋も仕事していないし、声に抑揚もないが、人と関わるのが苦手だという様子は見られない。
「けど詞織、思い詰めてるよな。色々」
「そうだな。俺が初めて会ったときも切羽詰まった顔をしていた」
虎杖の言葉に髙羽も同意を示す。だから彼も、詞織を放っておけなかったのだろう。
「詞織は頑固だから、今は何を言っても聞かない。でも、大丈夫。恵が目を覚ませば落ち着くはずだ。今は見守ろう」
コーヒーを飲みながら星也はそう言うが、先ほどから何度も振り返り、伏黒や詞織に視線を向けていることには気づいていた。
「おい、虎杖」
不意に髙羽に名前を呼ばれ、「ん?」と振り返る。