夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第11章 アディラートに奮い立つ【東京第1結界】
「そんなのもあるのかい⁉」
伏黒はマンションの敷地から場所を移し、【満象】をけしかけ、後ろ向きで逃げるレジィを水圧で押しやった。
レジィが「うわぉ!」と慌てて飛び退いたときには背の低いアパートに場所を移動し、伏黒は【脱兎】を引き連れ、呪具の刀を振りかぶりながら飛び降りる。
気配に気づいたレジィが、纏う蓑から一枚の紙を抜き、こちらへ投げつけてきた。紙が巨大なネットへと変わり、【脱兎】が纏めて捕らえられてしまうが、伏黒は寸でで逃れる。
さらに、レジィは六枚の紙を取り出した。
――【再契象(さいけっしょう)】
紙が六本の包丁が現れ、こちらへ向けて飛んでくる。伏黒は包丁を叩き落とす傍らで、【脱兎】が何体か刺されて消されていた。
「気づいているのね、俺の術式。だからって水責めは安直じゃなーい?」
「レシート内容の具現化……厳密には違うんだろうが」
包丁から戻ったレシートをクシャリと握り潰す。
【玉犬】が刺されたときには気づけなかったが、次手のガソリン攻撃のときに、大体の見当はついた。
レシートだろうと紙は紙だ。水に濡れれば使えないかと【満象】で攻撃したが、全て躱されてしまった。