夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第11章 アディラートに奮い立つ【東京第1結界】
「増援が来たくらいで調子に乗んなよ」
かや子の命令で呪力の弾丸が飛んでくる。
「あぶなーい!」
とっさに詞織を抱きしめるように庇うが、それと同時に髙羽が前に出た。両手足を大きく広げ、呪力弾の直撃を受ける。
「おい……!」
「さっきは詞織君に“魅せ場”を奪われてしまったが……今回はオレがもらおう! なぁに、三対一でしか戦えない卑怯者の攻撃は効かん! 見ろ! ダメージゼロだぜ‼︎」
絶対 ゼロではないだろ。頭から血が噴水のように出てるぞ。
「詞織、治してやれよ。一応 庇ってくれたんだし」
「いらない。髙羽を常識で はからないで」
詞織のこの対応……初めて見るな。
詞織は基本 名字も含めて、嫌いな相手の名前を呼ぶことはしない。だから、ソコに分類されているわけではないのだろうが……。
そんなどうでもいいことを考えていると、レジィたちと何かを話していた黄櫨が、「おい!」と呼びかけてきた。
「そっちの女はウニ頭のガキと同じとして……そこのオマエ! どっちだ?」
「なるほど。その質問はつまり、俺が面白いか面白くないか……ということだな⁉︎」
キメ顔で自分を示す髙羽に、黄櫨が一瞬ポカンとする。
「どう考えたって違うでしょ」
「オマエは いつの時代の――……」
呆れたように嘆息する かや子の隣で、黄櫨が問いを重ねた。