夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第11章 アディラートに奮い立つ【東京第1結界】
「オマエ……大概にしろよ」
脇腹に刺さった麗美の髪を引き抜いて睨みつけると、彼女は細い肩を震わせる。
「……じゃあ、言ってよ……レジィさまは言ってくれたもん……アタシを守るって! アタシを好きって言って! 言ってよぉ……‼︎」
顔を歪ませて縋るように叫ぶ麗美に、もはや嫌悪感しか浮かばなかった。
たまにいるのだ。コイツのような、行動ではなく、口先だけが全てのクズ人間が。
「俺がそれを言うのは、生涯でただ一人だけだ」
――メグ。
耳の奥で詞織の声が呼びかけてくる。
――「……わたしが津美紀を助ける」
その言葉通り、詞織は5点を取った。
こんな自己中女の相手をしている暇なんてない。
詞織が無茶をするのは避けられない。一番 最悪なのは、その無茶のせいで詞織に何かあったときだ。
とにかく、一秒でも早く合流しなければ。
「はは、カワイソウに。麗美ちゃんってばフラれてんじゃん。残念、彼はキミの騎士さまにはなれないみたいだねぇ」
振り返れば、ショートパンツにキャスケットを被った、少年のような見た目の女が麗美を見て嗤っていた。