夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第11章 アディラートに奮い立つ【東京第1結界】
「レジィさまは本物のアタシの騎士なの。アタシが尽くす限り 守ってくれるの」
「めでたい頭だな」
もっと現実を見ろ。今の話とレジィのリアクションを見れば、この男に麗美を守る気がないのは一目瞭然だ。
「オマエらとその仲間の得点を合わせたら100点いくか?」
「……そりゃあね」
なるほど。それだけでも、ここに来た甲斐はあったというものだ。
「近々 ルールが追加される。泳者間での点の移動を可能にするものだ」
――オマエらの点、全部 寄こせ。
「そうしたら、仲間になってやらんこともない」
「交渉決裂♡」
伏黒が【玉犬】に合図を出そうとした瞬間――背後に麗美とは違う人の気配を感じた。上半身裸の痩身の男。その男は爪の先を鋭くぎらつかせ、伏黒に襲いかかってきた。
伏黒は焦ることなく自分の影に身を沈める。その間に、【玉犬】もレジィへ牙を剥いた。
伏黒が消えたことに男が戸惑っている隙に、影から抜け出して男を抱え上げ、マンションの下へと投げ捨てる。
「――【鵺】」
ビッと下を指し示せば、バチバチッと電撃を纏い、【鵺】が男に追撃を食らわせた。麗美に襲われた後も、ずっと上空で待機させていたのだ。
ゴンッと衝撃で地面にクレーターができる。ゲホッと咳込んでいるから、死んではいないだろう。まだアイツの持ち点も取れる。