夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第10章 ディスペラートの呼び声【裁き/東京第1結界】
日車は現代人だが、この領域は天元が言っていた、過去の術師が使う【領域】に近い。
過去の術師と戦う可能性もあり、天元からいくつかの呪術講義を受けた。そのとき、【領域】についての説明があった。
天元曰く――【領域】は昔の術師にとっては今よりもずっとスタンダードな技術だったらしい。その理由として、現在の【領域】に多い『必中必殺』の『必殺』の部分を省いていたからだ。
領域内の対象に自身の“術式”というルールを必中――つまり強制させること。これが昔の一般的な【領域】の性能だ。
今は『必殺』に拘るあまり【領域】を構築する条件のハードルが上がってしまい、【領域】はより高度な技術となって使い手が減少した……だったか。
つまり、日車の【領域】は『必殺』ではないことや、こちらに物理的危害を加えないこと、さらに ある程度 ルールを説明するという“縛り”で成り立っている。
「陳述のチャンスは一度だ。これもお互いにな」
虎杖の後に日車も一度だけ 提出された証拠を踏まえて反論を行う。そして、最後に【ジャッジマン】が六法に基づき、判決を下すという流れらしい。
「有罪になったら どうなんの?」
やっぱり逮捕ですか?
「残念ながら、その質問に説明責任はない」
恐る恐る尋ねる虎杖に、日車は拒絶を示した。