夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第9章 そして始まるアンシオーソ【結界/東京第1結界】
「オマエの言ってることが本当ならな。嘘だったら……分かるな?」
キツく眉根を寄せ、殺気を持って念を押した。
「オマエはやめて。麗美って呼んで」
妖しい笑みを浮かべて振り返る女――麗美を無視し、その背中をついて行く。
――たぶん、詞織は俺と同じことを考えてる。
「コガネ。詞織の情報を出せ」
『はいよ』
《神ノ原 詞織》
得点:005 変更:00回
滞留結界:東京第1
――詞織は根が頑固だ。変に極端な考えで突っ走りやすいところもある。
俺たちは虎杖とは違う……俺も詞織も、自分で100点 獲ってもいいんだ。
「詞織……」
オマエにだけ背負わせはしない。
俺たちで津美紀を助けよう。
道すがら話す中で、麗美が術式を覚醒させた泳者であることが分かった。
「なんだ、オマエ。過去の術師じゃなかったのか」
「はぁ? アタシ、そんなに時代遅れに見える? っていうか、オマエはやめてってば」
名前を呼ぶ気はないし、時代遅れかどうかなど知らない。
それより、いきなり襲ってきたから、そういう価値観の中で生きてきたヤツかと思った。
「積極的に戦う理由はなんだ?」
「……あのねぇ。非泳者の一般人は結界から出してもらえたみたいだけど、初めから結界の中にいた泳者はねぇ、【死滅回游】に参加して今日で十二日目よ! アタシだってやりたくてやってんじゃないの! 殺らなきゃ殺られるの! 戦う理由を探している間に殺される。十二日もいればそれくらい分かるわ」
総則8の話だな。
――8.参加または点取得後、十九日以内に得点の変動が見られない場合、その泳者からは術式を剥奪する。