夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第8章 覚悟が回すスターホイール【熱~東京第一結界】
「テメェに何ができんだよ、ウニ頭」
「俺、禪院家当主です」
もう いいや。利用しまくろう。
伏黒の発言に、秤が「あ、そぉ?」と今日一番の驚きの表情を見せた。隣では綺羅羅も目を丸くして固まっている。
御三家がバックにつけば、既定の改訂へ口を挟むこと自体は難しくないだろう。五条や星也を動かせなかったら、自分がやればいい。
問題があるとするなら、賭け試合自体が違法だということだ。賭けの部分は伏せ、興行やエンターテインメントと理由をつけて どうにかねじ込むとして、上層部が納得するかはかなり望み薄である。
とりあえず、強行突破して改訂に賭け試合を認めさせることができれば、真っ当に運営するよう管理していく必要があるだろう。
御三家の名前が出たからか、秤が「ウニ頭!」と奇妙なあだ名で呼んできた。
「伏黒です」
「伏黒君! 仲良くしようネ」
「……はい」
キラキラした笑顔で愛想を振りまかれ、伏黒は引きつつも機嫌を損ねないよう、とりあえず返事だけはしておく。
――この翌日、真希により禪院家が壊滅することは知る由もない。
情報共有が終わり、伏黒たちは腰を上げ始めた。
「よし、あとは各々が出向く結界の割り振りだな。憂太は宮城、星也は東京の東側の結界だっけ?」
はい、と伏黒は頷く。乙骨は情報収集、星也はすでに天使の捜索を始めている。
――リンゴン! リンゴン! リンゴン! リンゴーンッ!
けたたましい鐘の音と共に、天使のような羽と悪魔のような尾を持つ 虫のような見た目の“何か”が虎杖の頭上に現れた。
全員が驚きに目を見開いて息を呑む中で、その“何か”が口を開く。
『泳者による【死滅回游】へのルール追加が行われました!』
〈総則〉
9.泳者は他泳者の情報――“名前”、“得点”、“ルール追加回数”、“滞留結界”――を参照できる。
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