第2章 ぎこちなく響くアン・フェール【禪院家/狩人】
「メカ丸……?」
九十九という女性の仲間に連れられ、三輪たちは【反転術式】の使い手である家入の元まで連れて来られた。
そこに、高専の学ランを着た後ろ姿を見つけ、声をかける。
なぜメカ丸だと思ったのか、自分でも分からない――それでも、間違いないという確信があった。
「メカ丸? ほんとに?」
「へぇ……マジで生きてたんだ?」
怪訝そうな真依に、垂水が怪しげに口角を上げた。
「ねぇ、メカ丸でしょ。メカ丸」
駆け寄って服の裾を引っ張ると、彼は諦めたようにため息を吐き、ゆっくりと振り返る。
「……なんで来たんだ、三輪」
本当に、会えた……。
そう思うと感情が溢れ、気がつけば彼――メカ丸に抱きついていた。
「メカ丸……っ! メカ丸……っ‼」
驚いた様子で目を丸くしたメカ丸が、「無事でよかった」と安堵したような柔らかな笑みを見せる。
「三輪ちゃん、少し退いてくれる?」
無理やり垂水に引き離され、自分がどれだけ恥ずかしいことをやったのか自覚し、三輪は顔を赤くした。
だが、次の瞬間には顔を青ざめさせることになる。
「ちょっと、垂水くん!」
「よせ、垂水!」
制止する桃と加茂の声を聞かず、垂水が左手でメカ丸の胸倉を掴んでいた。
「色々 言いたいことあるけどさ、まずはこの“オレ”を役立たず扱いしたことを反省させてやるよ!」
右腕を振り上げようとして、垂水はグッと顔を顰める。