夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第7章 彼が求めるフリオーソ【潜入/熱/きらきら星/部品】
瓦礫の山から出ると、仕掛けていた【玉犬】と自分の線上に綺羅羅が立っていた。
伏黒は気づかれる前に【玉犬】を綺羅羅に向かわせる。そのとき、【玉犬】が動き出すより先に詞織が和歌を紡ぎ、綺羅羅を拘束した。
綺羅羅を拘束できたことも後押しし、作戦通り、術式を解除させることができた。
「話、聞いてください」
【玉犬】を戻し、綺羅羅を地面に伏せ、上から押さえつけるように身動きを封じる。
「キミ、ホントに狙ったの? ワンコと君、どっちが引っ張られるかなんて分かんないじゃん」
「そこは賭けでしたが、今 分かりました。“呪力出力が高い方”に引っ張られますよね?」
始めは自分が【玉犬】に引っ張られたのに、綺羅羅の攻撃を防御しようと呪力で強化した今回、結果は逆になった。
ぐうの音も出ないのか。次いで綺羅羅は詞織を見上げる。
「じゃあ、そっちの子は? 二人とも、いつ この作戦を話し合ってたわけ?」
「聞いてないけど」
「俺も言ってませんよ」
「はぁ⁉」
綺羅羅が驚くが、あの拘束の術式は伏黒も驚いた。綺羅羅に勘づかれないように警戒していると、詞織が隣で術式を発動したのだから。
「メグがコンちゃんを解除してないのも、壁際に隠れてるのにも、早いうちに気づいてた。術式を解かずにあえて待機させてるなら意味があると思って、気にしておくようにしてただけ」
それで、先ほど伏黒と【玉犬】の立ち位置で思惑を察してくれたわけか。あれは本当に助かった。