夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第7章 彼が求めるフリオーソ【潜入/熱/きらきら星/部品】
「【脱兎】、どうでしたか⁉」
「俺の次にカワイかった!」
「そんなこと聞いてんじゃないんですよ!」
苛立つ伏黒に、詞織は「メグ」と呼びかける。
「わたしとパンダくん、二階には行けてた。綺羅羅さんとモニタールームはダメ」
「サンキュ」
こちらに小さく微笑を見せると、伏黒はパンダに声をかけた。
「パンダ先輩の身体のどこかに、★マークと名前がついてませんか⁉」
「え……?」
伏黒がパンダに呼びかける。彼も【脱兎】に書いてある文字に気づいたのだ。
伏黒に指摘され、パンダが自身の身体を確認し、ゴロゴロと転がりながら、「あ⁉」と声を上げる。大きな身体を揺する姿が可愛い。
――《★Imai》
「イマイ⁉ 今井って書いてるー! 誰ー⁉︎」
詞織は眉を寄せる。《★Acrux》、《★Gacrux》、《★Imai》の三つの星の名前。その星を持つ星座に、詞織は心当たりがあった。
「俺もどこかに……」
伏黒が袖や襟元を探り、服の裾をめくる。伏黒の左腰には、【脱兎】と同じ《★Acrux》が刻まれていた。
「わたしも……」
詞織も自分の身体を検める。手のひらや腕にはない。軽く裾をめくってみたが、伏黒と同じところにもない。
パーカーのジップを下ろそうとすると、その手をパシッと止められた。
「待て。俺が見る」
伏黒がジップを下ろしていく。鎖骨や胸元には何もない。
さらにジップは下ろされ、ブラジャーの上に薄いキャミソールを着ただけの素肌が晒された。パンダたちに見えないように、伏黒は彼らに背を向けて隠してくれる。