夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第7章 彼が求めるフリオーソ【潜入/熱/きらきら星/部品】
「――【玉犬】!」
伏黒の影から飛び出した【玉犬】が綺羅羅へ牙を剥いた。
腕を上げて防御しようとする綺羅羅に【玉犬】の鼻先がわずかに触れる――瞬間、何かに引っ張られるように【玉犬】が伏黒に激突した。
「恵⁉」
「メグ⁉」
カカッと綺羅羅のスマホが地面に落ちる音が響く。
【玉犬】を後ろに下がらせ、伏黒は素早く体勢を立て直した。
「メグ、大丈夫?」
心配そうに駆け寄ってきた詞織に、「あぁ」と短く返す。
【玉犬】が吹っ飛ばされた――いや、パンダの話から察するに、“近づけなかったのか”。
そんなことを考えていると、伏黒と【玉犬】、詞織、パンダ、綺羅羅の頭上でチカチカと小さな光が弾ける。
「ん?」
「え?」
「お?」
そちらに気を取られていると、綺羅羅がモニタールームへ走り出した。秤のところへ戻るつもりなのだろう。
「待て、綺羅羅! 俺たちは敵じゃない! 秤に頼みごとがあるだけだ!」
「信じらんない! 見損なったよ、パンダちゃん!」
「頼むから話くらい聞いてくれ!」
【玉犬】を呼ぼうとして、先ほど吹き飛ばされたことを思い出す。このまま 綺羅羅のところへ向かわせても、さっきの二の舞か。
そんなことを考えていると、詞織が動いた。