夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第7章 彼が求めるフリオーソ【潜入/熱/きらきら星/部品】
「……いけますね」
詞織の言う通り、警備がザルすぎて逆に警戒したくなる。
懸念事項があるとすれば、綺羅羅の術式だ。ワープのように虎杖を出したり仲間を入れたりできる場合は、説得は諦めて退いた方がいいだろう。
そこへ、伏黒のスマホに通知が入った。画面を確認して既読をつけると、すぐにメッセージが削除される。画面を見られた場合に備え、メッセージは残さないよう指示をしておいたのだ。
「虎杖が優勝した。一時ちょうどに秤さんのいるモニタールームに呼ばれたらしい」
「お、さすがだな」
「ユージならやれるって分かってた」
そこは伏黒も疑っていなかった。虎杖が優勝するのは当然として、秤と接触できるのはかなり運がいい。ツキがあるうちに動いた方がいいか。
「じゃあ、俺は入口から行くんで、パンダ先輩は内側からお願いします。詞織は……」
「非常口から行く」
「けど、非常口にもカメラが……」
見つかれば虎杖の交渉にも影響が出るかもしれない。
「非常口は外にカメラがあるが、内側はねぇぞ」
「だって。外のカメラも、ドアが開けば死角ができる」
マジか。ふふん、と得意げな詞織のドヤ顔 可愛いな。
「鍵 掛かってたらどうする? ドア壊せば見張りが飛んでくるし、カメラも誤魔化せねぇぞ」
「開けてもらえばいい」
「なるほどな」
どうやら、何かしら作戦があるようだ。なら、これ以上 言うことはない。
「じゃあ、そっちは頼む。俺も入口を突破したら合流するから。パンダ先輩は上半分をお願いします。終わり次第、屋上で落ち合いましょう」
詞織とパンダが頷く。やがて伏黒たちは立体駐車場を制圧するべく、それぞれ作戦の位置についた。
* * *