夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第7章 彼が求めるフリオーソ【潜入/熱/きらきら星/部品】
「嘘が上手くないっていうか、嘘を吐くって発想が出にくいタイプだな」
ある程度 指示は出しているため、後は虎杖に任せるしかない。
だが、虎杖が高専関係者だとバレたとして、ろくに話もさせずに部屋からつまみ出されたり、仲間に割って入られたりするのが一番の不安要素だ。
「つーわけで、俺は悠仁がモニタールームに入った時点で、アジトである立体駐車場を速攻こっそり制圧。ドアの前を固めて、二人が話す時間を稼ぐべきだと思う」
「いや、それは……」
「大丈夫。殺すわけじゃない。寝てもらうだけだよ」
それはそうだろうが、力づくは最終手段だ。手荒な真似をして事が大きくなれば、反感を買ってしまい、進む交渉も進まなくなる。
「防犯カメラはどうするの? 秤さんがいるのはモニタールームだから、わたしたちが暴れてたらバレちゃう」
「カメラの位置と死角は把握してる。それに、俺の方は多少 見られても問題ない。まともな術師は秤と綺羅羅だけだしな」
パンダの答えに、詞織が「そう」と短く頷く。どうやら、ノリ気らしい。
「わたしが外から見た感じ、見張りは入口に四人。非常階段付近で巡回してるのが一人……ううん、二人かな」
「だな。屋上以外の各フロアに二人いる」
意外と少ない。それに、詞織は入口にいる見張りを『あまり強くない』と言っていた。パンダの話から察するに、フロアにいる見張りもそのレベルだろう。