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夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】

第7章 彼が求めるフリオーソ【潜入/熱/きらきら星/部品】


「近づけない?」

 伏黒が聞き返すと、パンダは「そうそう」と頷く。

「屋上に出てからドアに近づいても距離が縮まらないんだよ」

 歩いても走ってもダメ。感覚としては、五条の【無下限呪術】と近いらしい。

「たぶん 綺羅羅の術式なんだが、俺は知らん」

「きらら……? もう一人の三年って男でしたよね?」

 三年に在籍しているのは二人で、どちらも男のはずだ。秤も含め どちらも会ったことはないが、それくらいの情報は持っている。

 そう思っての言葉だったが、パンダは平然と「男だよ」と返してきた。名前だけじゃ性別って分からないな、と自分のことは棚に上げる。

「ねぇ、パンダくん。モニタールームに近づけないのって、綺羅羅さんがいるときだけ?」

「分からん。秤と綺羅羅が一緒じゃないときがない」

 深追いして逃げられるよりはマシかと客寄せパンダに徹していたようだ。動こうにも動けずにいたところ、虎杖と試合で出くわしたのだそうだ。

「良かったよ、三人が来てくれて」

「どうですかね。虎杖は上手く説得できると思いますか?」

 伏黒の問いにパンダが腕を組んで首を傾げる。

「厳しいな。悠仁よりも秤の問題だ。でも、時間次第だと思ってるよ。悠仁の根明で人たらしな性格は秤と相性がいいと思う。詞織はどう思う? オマエ、勘がいいだろ? なんかそういうのないか?」

「正直 今、“イヤな予感”は当てにならない。もう事が起こってるからか、ずっと耳の奥がうるさくて、あんまり機能してくれないみたい。でも、わたしもユージは大丈夫だと思う――ただ、嘘が上手くないから、そこは心配」

 詞織の回答に、伏黒も「だな」と相槌を打った。
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