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星の歴史

第2章 4〜6


「どうしても払いたいなら、君の一割を譲ればいい」

 声は冷たいままだ。態度も変わらない。
 地動説を完成させるのは自分であり、その栄光を分け与えるつもりはない。

 だが、胸の奥で、わずかな違和が消えずに残る。

「少し歪んでも、生き残る方がいいと思います」

 理論とは無関係なはずの言葉が、なぜかこの夜と結びついて離れない。

 森は再び静まり返る。

 石箱の中には、先人の未完と、自分の野心が並んでいる。

 歴史を動かすのは自分だと確信しながら、それでもなお、“歴史”という語の余韻だけが、星空の下で静かに残り続けていた。
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