【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第5章 ✼••┈••✼蓮の花✼••┈••✼
「当たり前だろ。お願いだからそんなことを言わないでくれ。」
蓮は孤蘭をさらに自分の胸元に押し込めるように抱き締めて言った。
「蓮、私ね。子供を産んで死んだら外丹花になる。」
そう言った孤蘭の言葉が理解できなくて、蓮の時間は一瞬止まった。
一拍瞬いたあと、蓮は孤蘭の顔を自分に向けさせた。
孤蘭は良いことを見つけた子供のように笑っていた。
「外丹花になった私を蓮の部屋に置いて。そうしたら蓮は寂しくないでしょう?」
孤蘭が死んで蓮が悲しむなら、孤蘭が外丹花になり、ずっと蓮の側に居ればよい。
そうなったら花は蓮の花がいい。
牡丹も綺麗だけど、蓮に似合うのはやはり薄桃色の蓮の花だ。
蓮は驚いたように目を見開いていたが、やがてゆっくりと目を伏せた。
そしてもう一度、腕の中の孤蘭を抱き締めた。
ーーー蓮は知っていた。
孤蘭は孤蘭であっても、それは名前だけで全くの別人だ。
姿形、性格、性別さえも毎回違う。