【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第21章 ✼••┈••✼極楽へ至らぬ者たち✼••┈••✼
氣を集めるように練り歩く朱槿の氣を、孤蘭はそう感じたのだろう。
「…… 孤蘭。朱槿なら大丈夫だ。」
そう言って、桂花は孤蘭の肩を抱きしめた。
孤蘭の腕はもう桂花を抱き締め返す力も無く、ダランと床に垂れている。
「…うん…桂花…、蓮は?蓮も大丈夫そう?」
こんな状態でも、自分のことよりも、蓮や朱槿のことを思う孤蘭の気持ちに胸が痛んだ。
「… 孤蘭…。蓮が君にしたことは、仙道から反していると分かっていたのに蓮を止めなかった。君は蓮を恨んでないか?孤蘭が望まないなら、君の胚珠を壊してもいい。」
桂花の言葉に孤蘭は蓮とのことを思い出してみた。
蓮から本心を聞き、桂花から蓮の正体を聞かされても、彼を愛している。
その気持ちは変わらなかった。
蓮が自分に向けた執着も愛も。
囁いた言葉も、蓮の花の匂いも全部覚えている。
彼を愛していたから、孤蘭の答えはもう決まっていた。
「……桂花……あのね……。」