【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第21章 ✼••┈••✼極楽へ至らぬ者たち✼••┈••✼
蓮が隠していたのだろう。
普段は見えない扉が、今二人の目の前に出てきた。
「…桂花…、中に…。」
孤蘭がそう呟くと、桂花はゆっくりと扉を開けた。
さらに深い暗闇の中に桂花の体が入ると、孤蘭はそこにある光景に目を見開いた。
「……蓮……。」
孤蘭がその名前を呼ぶ。
ここに居るはずのないその姿に孤蘭は息を飲んだ。
蓮と呼んだその個体は数体あった。
それはまるで…蓮の器のようで、寝台の周りを囲んでいる。
桂花は孤蘭を下ろすと、床に散らばっている蓮の研究の資料を拾い上げた。
蓮の書いた資料を読みながら、桂花は目を細めていった。
「……桂花……あれ…。」
孤蘭の肩が桂花にぶつかり、その肩は震えていた。
孤蘭の指差す先に目線向けると、蓮の個体の隙間から、寝台に座っている樹化している『老婆』を見つける。
「……蓮……。」
桂花はその樹化した人物を見てそう呼んだ。
孤蘭は桂花の肩を強く掴んだ。
アレが蓮というなら、今まで見ていた蓮は…。