【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第20章 ✼••┈••✼蓮✼••┈••✼
もしまだ自分の死が近付いていない時に聞いたのなら傷付いていたのかもしれない。
だけど蓮を残して先に逝くと分かった今は、自分の死が蓮の憂にならずに、『彼女』が幸せを見つけたのが本当に嬉しかった。
「…蓮…、私は蓮とは行かない…。ここで菊花や桃花たちと一緒に蓮を待ってるね。」
蓮には孤蘭の他に幸せがある。
だけど他の天仙は蓮とは違う。
彼らは孤蘭の中の徐福の血よりも、いつも『孤蘭』そのものを愛してくれていた。
孤蘭もまた、蓮よりも、そんな彼らの側でその時を迎えたいと願っていた。
孤蘭の話を聞いて、蓮の顔が歪んだ。
孤蘭が蓮よりも他の天仙を選んだのは初めてのことだった。
「…ダメだ孤蘭。君は私の側に居ることを望んでいたはずだ。」
蓮は険しい顔をして、孤蘭の肩を掴んだ。
蓮のその執着に、孤蘭は悲しそうに微笑した。
ズルい人だ。
本当に愛しているのは私では無いのに、私への執着を捨てることもしない。