【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第19章 ✼••┈••✼未極楽へ✼••┈••✼
いつも、蓮たちが上陸者たちを狩に行っても、こんな風に祈るように待っていたことは無い。
この時は死にゆく自身のために祈ったのか…。
それともいつもと違う予感があったのかは分からない。
祈りは通じずに、予感は最悪の形で孤蘭に知らせる。
桃花(タオファ)と菊花(ジュファ)のタオが変わったのだ。
この歪なタオの絡まりは鬼尸解(きしかい)だとすぐに分かった。
鬼尸解は天仙たちに多くのタオを消費させる。
それだけ菊花たちが不利な立場になっているのは明確だった。
菊花と桃花との記憶が頭の中に駆け巡った。
「ああ…菊花…桃花…。」
孤蘭は祈るように両手を握った。
首を垂れて、彼らの笑顔を思い出す。
大大大。すぐにまたあの笑顔でこの部屋に来てくれる。
菊花はいつものように「終わったぞ」と誇らしげな笑顔を向けて、桃花も心配させたことを詫びるように抱き締めて安心させてくれる。
牡丹の時のように消滅を感じた喪失感など、もう2度と味わうことはない。
孤蘭は自分に言い聞かせるように、何度も何度も彼らの名前を呟いた。