【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第19章 ✼••┈••✼未極楽へ✼••┈••✼
わがままを言う場面では無いと分かっているのに。
どうしても一人で逝くのは耐えられそうに無かった。
桂花はそんな孤蘭の気持ちを汲んで、孤蘭の背中を撫でながら言った。
「…大大大だ孤蘭。君は悪くない。」
孤蘭は何も悪くない。
水門の船へ蓮が荷物を運ばせ、この島を出ようとしている。
彼が戻るまでに孤蘭のタオが持つかも分からない。
孤蘭が不安になるのも当たり前だ。
もしかしたら桂花の思うよりも、もっと早くその時が来るかもしれない。
孤蘭自身は分かっていそうだが、この状況でも孤蘭はそれを言わないだろう。
桂花に出来ることは、孤蘭の気持ちを汲んで考えることしか出来ない。
どうかその時だけは、自分ではなくても、他の天仙が孤蘭の側にいれるように願うしか出来なかった。
孤蘭は桂花に言われた通り、自分の部屋に籠っていた。
確かに本堂には蓮の気配がある。
だけどやはり慌ただしく、水門で何か作業をしているようだった。