【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第18章 ✼••┈••✼薄紅色の蓮の花✼••┈••✼
蓮の言葉を遮るように、弔兵衛は再び孤蘭に聞いた。
今度は孤蘭が目を見開いて弔兵衛を見た。
蓬莱では誰も、本当の意味で皆孤蘭の死を悲しんでない。
孤蘭の魂は子供に受け継がれるモノで、孤蘭の形が変わるだけだからだ。
この孤蘭が居なくなり、その悲しみはあれど、孤蘭の魂の死を悲しむ者は誰も居ない。
弔兵衛の姿が涙で揺れた。
孤蘭は涙をポロポロ流しながら、弔兵衛を見ながら言った。
「……うん…。私死ぬの。」
孤蘭が弔兵衛を見ながらそう言うと、彼は顔を少し伏せて、蓮は眉を顰めた。
孤蘭はこの時初めて、人間の感情で自分の死を理解した。
そして、今まで何故子供を作るのを嫌がり、外丹花になると言っていた気持ちが揺れたのかも分かった。
どうやら自分は死ぬのが悲しいようだった。
蓬莱では、死は終わりでは無いから、誰も…、孤蘭でさえも、その事実に気が付かなかった。
蓬莱に来て、たった数日の人間に、孤蘭はその気持ちに気付かせられたのだ。